「夫婦で会社経営」という自分が求めて求めて昇り詰めた場所。
それが今まさに自分の首を絞めていると、5年前の自分が聞いたらどう思うだろうか。
かっこよく言えば「会社経営」
崩していえば「自営業」
危なっかしく言えば「泥舟」
ここ半年間は、自分で選んだ自営業という生き方にとことん振り回されている。昨年の10月に結婚式を終えるまではとにかく結婚式に集中して仕事の事は後回しにしていた。そして、いよいよ仕事の時間!と突っ走っていた半年間。振り回され続けていた半年間。
すっごく疲れた。
ずっと止まらないランニングマシンの上で全力疾走している気分。
回し車からの降り方を知らないハムスターのように。
それの何が恐ろしいかって、誰かに乗れと言われたわけじゃなく自分から進んで乗って何故か降りられなくなっていること。
ずっと止まらないランニングマシンの降り方を知っている方はおられるだろうか?
私はそのランニングマシンにずっと乗ってずっと全速力で走ることが義務で、それが生きる最低ラインかのように、ずっとずっと。
何に振り回されていたのか?
よくよく考えてみると全てがたられば悩み事だった。未来の不安に私は日々、頭を使い精神をすり減らしていた。
・子どもができたら仕事はどうなるんだろうか?
・育休はあるのだろうか?
・自分が産休の間のスタッフはいるのだろうか?
・雇えなかったらどうなるのだろうか?
・そもそも子どもはできるのだろうか?
・そもそもこの事業が全て失敗したら私たちはどうなるのだろうか?
・今から雇ってくれる会社はあるのだろうか?
・そうなればどんな仕事をすることになるのだろうか?
・また会社員に戻ることがあるのだろうか?
・夫の実家に戻るのはいつなのだろうか?
・戻ったら仕事や生活はどうなるのだろうか?
・私たちの人生はどうなるのだろうか?
途方もないたらればの悩み達。
悩んで飲んで寝て忘れればいいが、次の日起きてもこの悩み達は私の後ろを綺麗に隊列を組んだまま付いてくる。寝たら解散してくれ。そして他の人のところに寄生してくれ。
このたらればの悩み達に答えはない。だからこそ私は今日も高速ランニングマシンから降りられないでいる。
時に「会社員なら....」とあの日の自分が聞いたら笑い転げるような妄想までしてしまう。あんなにあんなにあんなに会社員が嫌で、やっと羽ばたけるわ!という気持ちで独立したあの日。こんな事を考える日が来るなんて思いもしなかった。
たらればな悩みが積もり積もって、最強のねいものねだりが生成されてしまった。
あの日のように希望しかない明日を想って羽ばたける日が、私にもありますように。